鳥研巡検その4

巡検最終日の5日。
この日は四万十帯・横浪メランジュ。三波川を見たあとに四万十の石を見ると、なぜか心が落ち着きます。
案内者は高知大(朝倉)の橋本准教授、通称はっしーさん。木村研の大先輩で、頼りになる兄貴分です。

鳥研巡検のメンバーのほか、コアセンターを訪問中の台湾大学の方々も巡検に参加され、総勢20余名の大部隊での巡検となりました(烏合の衆??いえいえ)。

今回は途中から雨が降ってきて、おまけに沖縄方面の台風の影響で波が非常に高く、チャートの壁まで行けませんでした。残念。
遠望の写真のみです。

ま、砂泥の変形構造や断層をそれなりに見られたので、よしとしましょう。



横浪は、私にとっても思い出の地。卒論配属後に初めて見た四万十帯の地層だからです。
東大では学部3年の最後に、研究室の配属がありました。
もともと私は構造地質をやりたかったものの、体系的な岩石学の授業にも惹かれ、どうしようか悩んでいました。
薄片で見る火成岩の中のかんらん石や輝石は美しく、それに対して変形岩の中の、いかにも見栄えのしない粘土鉱物ばっかり見て過ごすのはなんだかなぁ、という思いもありました。
それが、教官の方々による3年生向けのプレゼンを聞いて一変。学さんのいきいきとした話から、いま東大でおもしろいのは付加体だ、と思い、木村研究室の扉をたたいたのです。


指導教官と二言三言しか話さぬままに、とにかく来いと言われた4月上旬の巡検
集合は高知大学。今はなき夜行快速の「ムーンライト高知」に乗って18きっぷで行きました。


その頃の高知大は、はっしーさんが助手に着任して2年目で、そこに私と同期の4人の卒論生がついていました。
しばちゃん、太一、よこちん、伊藤ちゃん。
で、この人たちのキャラが非常に濃い。
年上の大人たちに混じって気後れする様子もなく、朝まで飲んで「愛とは」とか熱く語っているのですから。
私はそのとき風邪気味だったこともあり、完全に勢いに押され気味。
作り笑顔が引きつっていました。


彼らは3年生の後半から研究室に配属されるので、知識も経験も私よりあります。
もう何日フィールドに行っただの、海南層がどうだのという話を聞いて、これはやばい!と思いました。
何せ、こちらはまだ露頭を見たこともないし、地層の名前も何もしらない。
もちろん今では、東大には東大の、地方大には地方大のメリットとデメリットがあると思いますが、このときの印象は強烈。
所属する組織の名前だけで人を判断しちゃいけない、と強く思うきっかけになりました。


学さんと榊原さんが激しく議論していた、安和のメランジュ。ここで集合写真をとりました。

栄誠さん、有迅さん、川端さん、向吉さん、佐藤さん、近藤さん、桑野さん。
お世話になった先輩がたの歳を、私もはるかに追い越してしまいました。



さて、本日の思い出コーナーは終了。
晩は高知市内で大宴会@こうじ屋。
高知|歓送迎会|土佐ジロー|鰹|飲み放題|個室|接待| こうじ家
そしてこれが今のはっしー研の4年生たち。

台湾の学生さんたちを前に、英会話に四苦八苦。でも頑張って伝えようとしているのがほほえましかったです。


料理は非常に美味しく、また個人的にも来ようと思いました。
刺身も良かったし、たこの煮物があれだけ柔らかいのはすばらしい。
ただ、給料とりの人数に対する学生・ゲストの人数が思ったより多く、会計が大変なことに。。。
幹事として反省点の多い飲み会でした。たくさん出していただいた方には申し訳ないことをしました。



まぁそんなこんなで、いろいろありましたが総じてとても楽しい4日間でした。
鳥研巡検シリーズ、おわり。