西洋音楽史

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

こちらに来る飛行機の中で読みました。
いわゆるクラシック音楽の通史。ほとんど底なしの世界を、1冊によくまとめてあります。
まえがきに「ヨーロッパ観光ガイドとして活用してほしい」と書いてあるとは知らずに、まさにその通りのことをやってみたわけですが、持ってきて正解でした。
特に印象に残ったのは、ドイツ・ロマン派の音楽が、当時隆盛をきわめたフランスやイタリアのサロン音楽的なものの影響を受けつつも、それに対抗するものとして書かれたというくだり。
各々の作曲家や曲と、当時の宗教、社会情勢、風俗、思想などとの関連が浮き彫りになる好著です。